連続テレビ小説『おかえりモネ』を通じて考える東日本大震災・災害支援という記事を書いていこうと思います。(※NHK非公認)
これまで、災害に関する内容・私の災害支援の経験についての記事を書いてきましたが、それと並行して『連続テレビ小説『おかえりモネ』を通じて考える東日本大震災・災害支援』と称した記事を読者限定(無料登録ができるのでよろしければ)で書いていきたいと思います。
今さら?という感じもあるかもしれませんが、前々から書きたいと思っていたことと、私的にいろいろ落ち着いてきたところで、このタイミングとなりました。
※これはNHK主催や公認のものではなく、あくまで私の独自の見解であることをご理解くださいますよう、よろしくお願いいたします。
この記事では、なぜそのような記事を書きたいと思ったか、また、どのような記事を書く予定かについて書こうと思います。

気仙沼大島の海
連続テレビ小説『おかえりモネ』の概要
なぜ記事を書きたいと思ったかについて書く前に、今回題材とさせていただく連続テレビ小説『おかえりモネ』(以下、『おかえりモネ』)について、ほんの少しですが概要に触れておきたいと思います。
『おかえりモネ』は2021年5月からNHKの連続テレビ小説として放送され、主人公である永浦百音=通称モネの成長(?)を描いた作品となっています。
物語の舞台は主に宮城県気仙沼市と同県登米市で、主人公のモネは気仙沼市の離島である亀島(実際の地名は気仙沼大島となります)で生まれ育ちました。
気仙沼市は東日本大震災で被災した町ですが、『おかえりモネ』では東日本大震災(以下、震災)を扱っており、モネも被災を経験しています。
詳細はこれからの記事で触れていくことになるので省きますが、モネは宮城で育ち、震災を経験し、様々な思いを抱き揺れる日々を過ごします。
その後東京へと旅立ち、そしてまた宮城へ戻ってくるといった道を歩むのですが、その過程でモネは人や自然との出会い(出会い直す)経験を通じて、自分自身の生き方を見出していくのです。
そこにはモネにとって大切な人、モネの家族、モネの友人たち、さらにはモネの職場の人たちや地域の人たちの姿があり、一人ひとりが人や自然との出会い(出会い直す)経験をし、モネ同様に揺れながら、共に成長していく物語となっていると言えるように思います。
広い意味で震災を中心に置きつつ、震災からの10年の歩みを節目とはせず連続性をもったものとして丁寧に扱い、自然との付き合いや人々の(心の)動きなどを描いた作品となります。
かなり抽象的な内容となってしまいましたが、こうした意味で『おかえりモネ』はとても大事な作品であるように私には映りました。
なぜ記事にしていくのか
私が『おかえりモネ』を題材にして震災や災害支援について書きたいと思う理由は主に5つあります。
それぞれ簡潔に書きたいと思います。
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モネと私自身の立場性
これまでの記事でも書いてきましたが、私は関東で生まれ育ち、震災を機に東北へ移り住んだ者です。
震災後の二年間は大学院生として関東から東北へ通い続ける生活を送りましたが、通い続けた地域の一つには『おかえりモネ』の舞台である宮城県気仙沼市の気仙沼大島(以下、大島)がありました。
定期的に足を運ばせていただき、多くの出会いや経験をさせていただいた大島。
『おかえりモネ』を見たのは、大島が舞台であったからと言っても過言ではないくらい、大島は私にとって特別な地域となっています。
大島で生まれ育ったモネという設定だけでシンパシーのようなもの?を勝手に感じるのですが、先ほど書いたようにモネは一度東京へ行き、大島に帰るというルートを辿ります。
それは(ルートとしては逆ですが)関東で生まれ育ち、大島へ通う生活をした私のルートとどこか重なる部分があるように(文字にするとそうでもないですが笑)感じています。
また、後ほど触れることになるため詳細は伏せますが、モネは大島の人間でありながら「境界線」に立つという立場でした(意味もわからなくて大丈夫です)。
私のtheLetterのタイトルにあるように、私も「境界線」に立つ立場であると思われ、モネの(心の)動きやまなざしには共感するもの、理解を示しやすい部分があることを強く感じてきました。
こうしたことから、モネの見る世界は私にとっては非常に鮮明に映る世界であり、かつ、大島を背景に大事な世界を描いてくれているように映り、それを形にしていきたいと思っていたということが記事を書く理由のひとつとなります。
ここで言う「世界」は、言うまでもなく、大島で私が教わったことでもあり、学びを表現することがあわよくば恩返し・恩送りになればいいなと思ってもいます。
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子ども支援に携わってきた経験
二つ目の理由は、モネの年齢が関係しています。
モネは震災当時中学生の設定ですが、大島で私は子どもたちと関わってきました。
そのため、『おかえりモネ』を見る時間は私にとっては大島の子どもたちと過ごしてきた日々を自然と思い返す時間ともなり、とても貴重な時間となっていました。
また、私は震災と関係なく、学生の頃から子どもと関わる機会を得てきており、東北に移り住んでからの支援活動もいわゆる子ども支援の領域が中心でした。
子どもたちが震災をどう経験してきたか。
モネやモネを取り巻く人々の心の動きはそのことともリンクしている部分が多くあるため、そのような視点から記事を書きたいなと思っていたところでした。
もちろん、登場人物は子どもだけではないため、それぞれの視点とその背景にあるもの(大島という地域や年齢や役割や関係性などなど)も私がわかる範囲で書きたいと思っています。
それが記事を書きたい二つ目の理由となります。
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教訓
三つ目は私がtheLetterを書く理由とほぼ同じとなります。
それを一言で言えば、震災の「教訓」に「大事なもの」が抜けていると感じているといったことになります。
震災後の「教訓」の多くは「地震があったら高いところへ逃げろ」をはじめとした、災害の脅威が中心となっています。
どれだけ恐ろしいものか、どれだけの悲劇があったか…そういうことが教訓とされており、それはとても重要なことなのですが(特に当事者の方によるそれは非常に重要です!)私からすると「教訓」をそこだけ(そこばかり強調する)にしてしまうとすると、それはとても危険ではないかなと感じています(そのことについてはこちらの記事をご参照ください)。
『おかえりモネ』には、私が「教訓」として大事にするべきではないかと感じる部分(視点や考え方)が描かれているように感じたため、『おかえりモネ』の力を借りてそれを発信していきたいなと思っていました。
それが記事を書きたい三つ目の理由です。
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災害はすべての人にとって重要な問題であること、だけど…
四つ目の理由は、災害がすべての人にとって重要な問題であるということが挙げられます。
しかし、その一方で災害に関する研究や書籍などを手にしてみると、難しい文章・内容が多い印象であり、すべての人にとって重要な問題であるにもかかわらず一部の人にしか伝わらないのではないだろうか…と思うことがよくありました。
そもそもそうした研究や書籍は災害に関心を持っている人しか手に取らないはずであり、私はそのことに強い危機感を抱いているため、もっと広く気軽に、でも大切に、災害について学べる機会をつくりたいと考えていました。
災害はいつどこで起こるか、誰にもわかりません(台風などはある程度の予測はできますが)。
災害の発生は人の都合によって左右されるものではないため、旅行中に旅行先で起こる可能性もあれば、自分が無事でも親せきが被害に遭うなどし、支援者として当事者になることもあるものです。
そのため、関心がない人でも災害(支援)について触れる機会・学べる機会を持てたら…と私は思っており、『おかえりモネ』のような作品を通じて発信することができたら、「広く気軽に、でも大切に」災害に触れられるのではないだろうかと思っていたところです。
※なお、これはひとつの手段であり他にも様々検討および実行していく予定です。
※また、ここのところで最も重要なのは「災害は平等に被害をもたらさない」ということです。このことについては私が一番大事に考えたいところであるため、このことについて考える機会となる記事にもしていけたら…と思っています。
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ご縁ということで…
最後の5つ目の理由はごめんなさい、私の名前が「光太郎」だからです(笑)
『おかえりモネ』を見た方はご存知と思いますが、この作品の重要人物のひとりに「光太郎」という方がいますね。
私がその名を語るとファンの方に怒られそうですが、同じ名前で、しかも彼は東京から東北に通っていた立場ということ、さらにはモネにとってある種支援者のような立場でもあったと言えることから、もう私的に書かないわけにはいかないなと(笑)
…どうかお許しください。
以上が、『おかえりモネを通じて考える東日本大震災・災害(支援)』という記事を書きたいと思う5つの理由となります。
繰り返しますが、NHKの公認等では一切ないため、苦情等が万が一ある場合には私に直接ご連絡をいただければ幸いです。
どのような記事を書く予定か
では、こうした理由をもとにどのような記事を書く予定かについてですが、イメージとすると、一話ごとに話の概要を書き、その中で出てきた(私が)大事と感じる会話や場面等を書いて、その理由やそこで深めるテーマを分けて書いていく予定です。
当然、震災について触れていくことになるため、震災「被災地」の地域性や歴史、文化、そして津波被害に関する私が知りうる情報は書いていくことになります。
災害が起こった後に人々がどのような(心の)動きを取るのか―先ほどの子どもの視点からの災害などのちょっとした専門っぽい話などを含む―や、支援者として心掛けるべきところは何かなども、私の経験や学びをベースに書かせていただくことになると想定しています。
ただ、『おかえりモネ』のお話(一話ごとだと特に)は必ずしも震災に関するものばかりではないため、純粋に感想だけを書くこともあったり、地域の情報だけを書いたり、私のエピソード=動機の5つ目のようなみなさん的にはどうでもいいかもな案件(笑)を書いたりする場合もあると思います。
大した学びにならない回もあるかもしれませんが、いわゆるファンミーティング的なものとしてお付き合いいただき、何か少しでも共に学べるものがあればと思っています。
※震災と関係ない文脈で豆知識のようなものを書くこともあれば、『おかえりモネ』の概要と少しずれて災害に関する知識や経験などを書くこともあるかもしれません。その点どうかご了承ください。
本当はゼミのようなかたちでできたらいいな…などとも思うくらい(いつかオンラインなどで感想や学びを話し合う機会をもてたらなぁなどと妄想中)読者の方々と共に考える場にもできればしたいなと思っていたため、コメントや感想、学びや気づきなどがあれば随時コメントをいただけたら幸いです。
※スレッド機能なるものをやってみたいと思いましたが、有料読者のみのようですね…。
みなさんの考えや気づきを次回に生かして書いていくということもできればおもしろいかな(学びが深まるかな)と思ってもおりましたので、自由な感想を(誹謗中傷や差別発言等は禁止させていただきます)いただければ幸いです。
それでは、みなさまとともに学び合えることを楽しみに、書いていきたいと思います。
他の記事と並行して書くので、更新頻度はまばらとなるかと思われますのでどうかご容赦ください。
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